五分位分析および相関分析により、ドルの主要通貨に対するリターン(円、ユーロ、英ポンド、スイスフラン、豪ドル、加ドル)と金価格のリターンは、分析期間およびそのサブ期間(金価格混乱期、金価格低迷期、金価格上昇期)すべてにおいて、逆の動きをすることを確認した。このことは、日本人投資家を含む世界の投資家にとり、金がドルのヘッジとして有効であることを示唆している。 また、日本の投資家を想定したシミュレーションにおいて、主要外貨だけを持つポートフォリオに金を5%加えることで、リスク・リターンが改善する結果を得た。通貨分散の手段としての金投資の効果を確認した。