2013年7-9月期の金需要は868.5トンと、370億米ドル相当になった。ほとんどの国やセクターにおける需要は堅調であった。第2四半期に過去最高水準に達した消費者需要は第3四半期も堅調であり、年初からの累計では過去最高ペースに推移している。 例外は、金の現物を裏付けとするETF(上場投資信託)であり、第2四半期の402トンに続き、今期も119トンの流出となった。また、政府による規制介入が行われているインド市場では、前年同期比71トンの減少となった。中央銀行は引き続き、そのペースは減速しているものの、金準備を積み増している。

第3四半期には金需要が2012年第3四半期から21%縮小し、868.5トンとなった。ETFポジションからの資金流出は前四半期からペースが大きく落ちたとはいえ、第3四半期の総需要が落ち込む主因となった。しかし、消費者レベルの需要は底堅く、中東・アジア市場が引き続き金宝飾品や金地金・金貨の需要拡大を牽引する推進力となっている。中央銀行の買い越しは予測どおり鈍化したものの、確固たる柱として需要を支えた。金の供給は、鉱山生産の小幅増加がリサイクル活動の縮小を相殺しきれず、3%減の1,145.5トンとなった。