例外的な水準であった2013年に続き、2014年の金需要は堅調なスタートを切り、前年同期とほぼ同水準の1074.5トンとなった。宝飾品需要は緩やかな伸びを示したが、投資分野の減少と相殺された。金額ベースでの第1四半期の金需要は450億米ドルである。

宝飾品需要は、前年同期と比較して金価格が低下したことや、特に東アジア市場での季節要因が奏功し、3%増加の571トンとなった。投資分野では、前年同期に177トンの純流出だったETFは、当該四半期は差し引きゼロとなった。一方、金地金・金貨の投資額は、過去最高だった前年同期の水準を、予想通り大きく(マイナス39%)下回った。中央銀行は122トンを積み増した。テクノロジー需要は金から代替品への移行が続き前年同期比で4%減少した。金供給面では鉱山生産が増加したものの、リサイクル金の供給が一段と減少したため1%の微増となった。