金と米国実質金利の真の関係について、またその関係が時間とともにどのように変化したかについて詳細な研究を行った。さらに両者の関係についての良くある誤解について立証するとともに、実質金利の異なる環境における金のパフォーマンスについて分析する。 実質金利は、金価格の動きを把握する枠組みを構築するうえで重要なポイントである。しかし、それがいつ重要かを認識することが鍵となる。金と米国の実質金利の関係は時として理論上、実践上において投資需要を牽引する要因となるが、複数ある要因の1つにすぎない。また、投資需要は金価格を決定づけるただ1つの要因ではなく、投資需要が米国だけで生じるわけでもない。金と米国の実質金利との関係は線形ではなく、また間違いなく時間とともに変化している。