本レポートでは、低金利がポートフォリオのアロケーションに与える影響について分析する。債券利回りが低下する中で投資家は、過去と同程度のリターンを享受するには、より大きなリスクを許容しなければならない。分析により、保有債券のごく一部に相当する分を金で保管することで、ポートフォリオのリスク分散が改善され、テールリスクの減少が可能となることが明らかとなった。

<p>本レポートでは、低金利がポートフォリオのアロケーションに与える影響について分析する。債券利回りが低下する中で投資家は、過去と同程度のリターンを享受するには、より大きなリスクを許容しなければならない。分析により、保有債券のごく一部に相当する分を金で保管することで、ポートフォリオのリスク分散が改善され、テールリスクの減少が可能となることが明らかとなった。</p>

<p>次の2つのケースについて、金の最適保有比率を比較した。1)足元の低金利を反映した債券の期待リターンを用いたケース、2)さらに株式の期待リターンについても現実的な予想を反映したケース。その結果、両ケースにおいて金の最適配分比率は、上方にシフトすることが分かった。</p>