分析の結果、2.5%から9%の比較的な小さな金の構成でもポートフォリオに良い影響を与えることが明らかになった。1987年1月から2010年7月までのデータを使い分析した8つのポートフォリオにおいて、1%と2.5%のVaRは0.1%から18.5%の範囲で低下した。さらに金を組み入れたポートフォリオが組み入れないもののパフォーマンスを上回った。

金は、ポートフォリオのリスク調整後リターンを上昇させるのに役立つだけでなく、テールイベント時に富が損なわれる可能性を和らげることができる。これをテールリスクの統計的分析によって示している。金を保有していない投資家、あるいは金を単に一時的な安全資産として見ている投資家は、富を保全する潜在的可能性を利用することができない。